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title: "レコード クリーニングの方法：埃取り・水洗い・乾燥・内袋"
description: "聴く前に乾いたブラシで埃を払い、洗うのは手に入れたばかりの盤か、目に見えて汚れた盤だけにします。資料保存の方法を家庭向けにまとめ、使う水、避けるもの、乾かし方を紹介します。"
canonical: "https://www.recordbyrecord.app/ja/blog/clean-vinyl-records/"
locale: "ja"
published: "2026-10-01"
updated: "2026-10-01"
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# レコードのクリーニング：盤を傷めずに汚れを落とす

中古盤の箱から持ち帰った一枚です。縁には灰色の埃がつき、ジャケットの角はやわらかくなっています。針を落とすと、焚き火のようにパチパチと鳴ります。傷んでいるのでしょうか、それとも汚れているだけでしょうか。

汚れであることは少なくありません。そして汚れは落とせます。ただし、クリーニングそのものが盤を傷めなければ、の話です。資料保存の専門機関が使う方法は、台所の規模に縮められます。聴く前に乾いたブラシで埃を払う。洗うのは、手に入れたばかりの盤か、目に見えて汚れた盤だけ。洗ったら完全に乾かして、新しい内袋に入れます。

## クリーニングが必要なとき、必要でないとき

音溝に入った埃は、パチパチ、プチプチというノイズになります。LPでは埃の粒が針先とほぼ同じ大きさで、しかも塩化ビニルは静電気を帯びやすく、埃を引き寄せて溝にとどめます。針の下では、その埃が研磨材にもなります。溝の壁に押しつけられて消えない跡を残すことがあり、オルトフォンによれば、汚れた盤は針そのものも早く摩耗させます。

ですからクリーニングは大切ですが、多いほどよいわけではありません。アーカイブは、盤がコレクションに加わるときに一度クリーニングし、再生の前にもう一度確かめます。カナダ保存研究所はそこに歯止めをかけています。汚れたものだけをきれいにすること。**頻繁なクリーニングや雑なクリーニングは、そのままにしておくより多くの問題を起こしうる**からです。

頻度については、資料の言うことが分かれます。オルトフォンは再生のたびに埃を払うよう勧めています。クリーニングマシンを備えたアーカイブ向けに書かれた1996年のカナダ国立図書館の手引きは、再生のたびにクリーニングするとしています。保存の専門家は、汚れたときだけ、と言います。合わせて読むと、こうなります。**聴く前には埃を払い、洗うのは新しく迎えた盤か、目に見えて汚れた盤だけ。** これは私たちの読み方であって、どれか一つの資料がそう定めているわけではありません。

**クリーニングが落とすのは汚れで、傷みではありません。** 摩耗した針や重すぎる針による溝の摩耗は元に戻りませんし、古い内袋が盤面に残した模様のような曇りも、洗っても消えません。どちらも[中古レコードの過去を、買う前に読む](https://www.recordbyrecord.app/ja/blog/buying-used-vinyl/)ガイドで扱っています。クリーニングにできるのは、残ったものを見せることです。公平に判断できるのはきれいな盤だけで、[中古レコードの状態表記の読み方](https://www.recordbyrecord.app/ja/blog/record-grading/)も、埃を落としてからのほうがよく分かります。

## 聴く前に：乾いたブラシで埃を払う

盤は縁とレーベルだけで持ちます。溝に触れた指は皮脂を残し、それがノイズを増やし、埃を呼び、カビの養分になります。

次に、やわらかい帯電防止ブラシかカーボンブラシを、溝に沿って軽く動かします。溝を横切ってはいけません。アーカイブが求めるのは、盤よりやわらかい毛と、溝をたどる動きです。オーディオテクニカも同じことを大原則としていて、CDのように内側から外側へ拭かないよう注意しています。浮いた埃には、米国議会図書館がエアダスターを勧めています。

とはいえ、ブラシには限界があります。埃をとどめているのは静電気なので、乾いたまま拭くだけでは埃が場所を変えるだけになりがちですし、布でこすれば盤面が帯電して、埃をまた引き寄せることがあります。ブラシがけは日々の手入れです。それでも残る灰色の膜や指紋、べたつきには、水が要ります。

針先も、まずは乾いたまま手入れします。小さなブラシをカートリッジの奥から手前へ引き、逆向きにも横にも動かしません。液体については意見が分かれます。オルトフォンは自社のカートリッジに液体のクリーナーを使わないよう求めていますが、湿式のスタイラスクリーナーを案内するメーカーもあります。お使いのカートリッジのメーカーの指示に従ってください。

## 汚れた盤、中古で買った盤を洗う

アーカイブの技術指針の言葉を借りれば、洗うことはレコードをきれいにするもっとも効果的な方法です。必要なのは流し台かテーブル、タオル、それに少しの根気だけです。方法は保存の専門家のもので、各機関の手引きは大筋で一致しています。

1. 蒸留水や精製水など、ミネラル分を除いた水を常温で使います。お湯は使いません。乾いたときに溝へミネラル分が残らず、常温なら盤に急な温度変化を与えずに済みます。
2. 数リットルの水に、香料の入っていないおだやかな中性洗剤を数滴加えます。泡立つほどは入れません。水だけでは脂は落ちません。落とすのは洗剤です。
3. レーベルは濡らしません。溝のある部分だけを洗い、紙に水が届かないようにします。
4. やわらかいブラシかマイクロファイバーのクロスで、溝に沿って洗います。溝を横切ってこするのではなく、盤をぐるりと回るように進めます。
5. 新しい精製水で十分にすすぎ、溝に洗剤を残しません。

レーベルを濡らさない理由は、オーディオテクニカの記事が具体的に書いています。紙のレーベルは水でふやけることがあり、古い盤には水性の顔料で印刷されたものもあって、液が落ちると印刷が溶けて流れてしまいます。

保存の専門家の処方には、実験室用の界面活性剤の正確な濃度が書かれています。あれはその薬品を持つ実験室のためのもので、家庭ではおだやかな洗剤を数滴、がそれに当たります。

## 使ってはいけないもの

まず、成分を明かしていない液です。アーカイブの技術指針ははっきりしています。化学組成を開示していないクリーニング液は、ラベルに何が書いてあっても、レコードに使うべきではありません。

次に、SP盤へのアルコールです。レコードはおよそ半世紀のあいだ、主にシェラックで作られ、毎分78回転で再生されていました。塩化ビニルの盤が登場したのは1948年で、1958年には標準になっています。**シェラックの盤とラッカー盤に、アルコールを触れさせてはいけません。** 触れただけで傷めることがあり、古い盤の素材は見た目では区別しにくいからです。オーディオテクニカの記事も、アルコール入りのクリーニング液はSP盤に絶対に使ってはいけない、シェラックはアルコールに溶けてしまう、と書いています。SP盤はすべて、塩化ビニルではないものとして扱ってください。

塩化ビニルの盤そのものについては、アルコールこそ資料が本当に食い違う点です。アーカイブの技術指針は、脂汚れにイソプロピルアルコールを認めています。オルトフォンは、盤にも針にも溶剤を一切勧めていません。保存の専門家の洗い方は、アルコールを使いません。私たちもおすすめしません。すべての資料が一致している方法は、アルコールなしで成り立ちます。

## 乾かして、新しい内袋へ

完全に乾かします。マイクロファイバーのクロスなら溝に繊維を残さないので、それで両面の水分を押さえるように取り、ラックに立てて芯まで乾かします。**湿ったレコードを、ジャケットや内袋に戻してはいけません。** 閉じ込められた湿気は袋にカビを生やし、カビは盤を傷めます。

きれいになった盤は、新しい内袋に入れます。保存の手引きが一致して勧めるのは、やわらかいポリエチレン製です。ポリ塩化ビニル製は、可塑剤が染み出して盤にしみを残すことがあるので避けます。紙については意見が分かれます。日本語訳のあるIFLAの保存原則は紙の内袋を使わないとしていますが、オルトフォンはポリエチレンと並べてライスペーパーを挙げ、オーディオテクニカの記事は、湿気をためにくいという理由で紙製を勧めています。印刷のある元の内袋を残したいなら、それはジャケットに入れておき、盤は新しい内袋に入れて隣に収めます。

シュリンクも、資料の立場が分かれるところです。IFLAの保存原則は、フィルムが縮み続けて盤を反らせることがあるので、完全に取り除くよう求めています。一方で、発売時のステッカーが貼られたシュリンクを残しておきたいコレクターもいます。保存の助言は盤の側に立ったものです。残すなら、反りのおそれを承知のうえで決めてください。

保管は、まっすぐ立てて、積み重ねず、熱と光を避けます。

## クリーニングマシンが役に立つとき

バキューム式のクリーニングマシンは、洗いと乾燥を一度で済ませます。盤面に液を広げ、汚れごと溝から吸い取って、きれいで乾いた盤にします。アーカイブの技術指針は、これを多くの場合もっとも効果的で効率のよい湿式クリーニングだとし、オルトフォンも、手軽さと仕上がりの点で検討に値するとしています。超音波式はさらに踏み込み、盤のまわりの液を振動させて汚れを浮かせます。技術指針が勧めるのは、とくに汚れのひどい盤や、乾いてこびりついた紙のような頑固な汚れです。

必要かどうかを決めるのは、どの機械がいちばんよいかではなく、枚数です。中古盤が年に数枚なら、流し台で、急がずにできます。マシンが役に立つのは、手洗いが追いつかず、聴きたい盤が待たされるようになったときです。箱単位で持ち帰った盤が、ターンテーブルに載る前に流し台の横で順番を待っている、というような場合です。住まいのことも考えに入れてください。オルトフォンジャパンは、バキューム式には作動音の大きいものが多く、集合住宅や夜間には使いにくい場合があると書いています。液についての決まりは、ここでも変わりません。何が入っているかを確かめます。

## そして、聴く

きれいになり、乾いて、新しい内袋に収まったレコードは、埃に邪魔されずに鳴ります。状態を公平に判断できるのは、このときです。聞こえたことと、クリーニングを済ませたことを、[Record by Record](https://www.recordbyrecord.app/ja/) のその一枚に書き留めておいてください。

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